私が魔法具現化の生体実験により持ち帰った鉱物は、ある時は銀色に見え、またある時は群青に染まった。これはキャロリアン試薬に引っかからないので、恐らくはマナを含有していない未知の魔法要素だ。私はハンマーでそれを粉々にしてみる。砕けたひとつひとつの粒が、パチパチと弾けた。物質構成を調べると、花崗岩に構成は似ていて、つまり生命のもとになるCHNOPSが比較的薄いことを意味する。これらの組成から、さきのような自然な『破裂』の性質ができるのはあまりにも不自然だ。恐らく、我々の知り得ない原素が付加されているのだろう。しかし、このような強固な分子結合に浸透できるとは、まるで原子機械である。私は古い分子生物学の言葉animalcule（微小動物）をとり、この新要素をanimacule（微小魔法原素）と名付けた。勇者アレクサンダー・レクサス・クルセイダー・スミスが得たもしもの力は、基本的に爆発によりその物語を幕を閉じる。長らく、なぜ爆発するのか、なぜ魔法ニュークリアは高熱と閃光を生み出す爆発を司るにも関わらず無属性であるのか、なぜ海賊ゴメスは擬似的にもしもの力が齎す効果を再現できるのか、疑問であった。この原素はそれら世界に蔓延する“原初の謎”を解く鍵になるのではないかと私は考えた。……そして、気の遠くなるような研究の末、私は驚くべき結論に辿り着いた。しかし、この余白はそれを書くには狭すぎる。
――――――王国大学終身名誉教授オレノナハ・アバリ博士
一見もしもの謎を探る真面目な見るゲっぽいけど、ジャンルやスクショ2枚目からギャグの香りがする…。
どんなゲームか、真相はキミの目で確かみてみろ！